深谷市小前田の栗農家 新井武(68)さんの農園では、9月に入り栗の実のイガが枝もたわわにみのり出荷の最盛期を迎えている。
栗はもともと山の上で育つものなので暑さが少し苦手。温暖化で実がなり難くなった品種もあるほど。今年は特に酷暑と少雨で心配されたが、お盆以降なんとか雨に恵まれ、そのお蔭でイガが多くつき実りは上々。
収穫された栗は専用の厚い手袋での手作業でイガを取り除き、洗い・選別される。3LからM・Sなどのサイズごとにネット袋詰めされ、国道140号線沿いの道の駅はなぞの隣のJA花園農産物直売所で一般の人向けに生産者名の入った価格ラベルを貼り一袋500グラムで販売されている。
新井さんが栗農家を始めたのは先代から、古くは桑畑だった土地を活用しようと栗の木を植え育て現在では100本を越える栗農園となっている。品種は10種ほどあり、そのことで少しずつ時期をずらして長く収穫できるようにしてある。
栗の木は手がかからないようで実は一年中、肥料やり・剪定・下草刈りなど手間がかかる。新井さんは「大変だが土地を開けて荒れてしまうのは避けたいし、栗の収穫を楽しみにしてくれるお客様がいて張り合いになり頑張っている」という。
最近は電子レンジでチンしてすぐ食べられる品種も出てきている。しかし「シンプルにゆでて温かいうちに包丁で割って中身を食べるのが、栗の持つやさしい甘みを楽しめますよ」と新井さんのおすすめでした。
(市民記者 阿部健二郎)
読者コメント