さいたま市南区にある市民憩いの場、別所沼に約40年ぶりに滝が復活した。場所は南側のスイレンが自生する通称「モネ池」の一画。水をポンプで汲み上げ岩場を模した水路を下り、30センチほどの高さの小さな滝となって池にそそぎ込んでいる。
滝を整備し再び流れるようにしたのは「別所沼を守る会」の人たち。昨年9月、長い間使われずにいたパイプを補修し、流路の目止めを行った。ポンプなどは企業の環境保全基金の助成で取り付けた。会ではさらにセラミックによる滝を使い沼の水を浄化する試みもしている。
同沼は市街地にある貴重な水辺公園。ランニングや散歩などで利用する人も多い。「守る会」は2012年6月に発足し、豊かな環境を守ろうと行政の許可も得て、湖面に浮かぶ枯葉の除去などを中心に10人ほどのメンバーで毎日のように活動している。
会の世話役の青石大一郎さん(70)は「循環する滝で、流れる水の透明度があがり、スイレンの育ちにもいい影響が出てきています」と話した。枯葉は鳥のふんや松やになどの油分も吸い付けるので同時に清掃できるようだ。「最近は散歩などで通りがかりの人たちも一緒に清掃を手伝ってくれると、話していた。
(阿部健二郎)
読者コメント